教育費550万、住宅ローン3000万、老後2000万…ライフイベント資金は“直前では間に合わない”

資産管理の落とし穴は、「タイミングが来てから考える」という思考です。結婚、出産、住宅購入、子の進学、定年後の生活…これらは“突然起きる”のではなく、“確実に訪れる”もの。それにも関わらず、多くの家庭では、「直前でなんとかしよう」として資金難に直面します。

たとえば子どもの教育費。日本政策金融公庫の調査によれば、大学4年間で必要な資金は平均約550万円。入学初年度だけで約120万円が必要とされます。ところが、実際に進学時に奨学金と教育ローンを併用する家庭は6割を超えています。これは「準備不足の証拠」です。高校入学前に備え始める家庭は3割にも満たないのが現実です。

住宅購入ではさらに数字のインパクトが大きくなります。国土交通省の資料では、住宅ローンの平均借入額は約3,000万円。頭金なしで借りれば、総返済額が4,500万円近くに膨らむこともあります。つまり、頭金を300万円準備できるだけで、将来の返済負担を数百万円単位で減らせるのです。

また、老後の生活。厚生労働省が示す「モデルケース」では、年金と実際の生活費の差額は月に約5.5万円。不足分を30年間で計算すると、およそ2,000万円。これは“老後破綻”の入り口です。自営業やフリーランス世帯では年金受給額がさらに低く、より早期の資産準備が求められます。

こうしたライフイベントは「人生の祭りごと」ではなく、「経済的ショック」でもあります。しかもそのショックは、直前になってからでは防げません。「自分にはまだ早い」と思った瞬間が、実は“今すぐ準備すべきサイン”なのです。

資産形成は、「いつか」のためにではなく、「いつでも」のためにある。いま準備を始める人だけが、選択肢を持って未来を迎えられるのです。

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